DARK MIND. DARK HEART
- 作者: オーガストダーレス,August Derleth,三浦玲子
- 出版社/メーカー: 論創社
- 発売日: 2007/03/01
- メディア: 単行本
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アーカム・ハウス系のホラー・アンソロジー
表紙がなんか怖い……
収録作品
・『序文』……オーガスト・ダーレス
・『影へのキス』……ロバート・ブロック
・『帰ってきて、ベンおじさん!』……ジョゼフ・ペイン・ブレナン
・『ハイストリートの教会』……ラムゼイ・キャンベル
・『ハーグレイグの前小口』……M・E・カウンセルマン
・『ミス・エスパーソン』……スティーヴン・グレンドン
・『ミドル小島に棲むものは』……W・H・ホジスン
・『灰色の神が通る』……R・E・ハワード
・『カーパー・ハウスの怪』……カール・ジャコビ
・『映画に出たかった男』……ジョン・ジェイクス
・『思い出』……D・H・ケラー
・『魔女の谷』……H・P・ラヴクラフト&A・ダーレス
・『理想のタイプ』……フランク・メイス
・『窯』……ジョン・メトカーフ
・『緑の花瓶』……デニス・ロイド
・『ゼリューシャ』……M・P・シール
・『動物たち』……H・R・ウェイクフィールド
・『カー・シー』……ジョージ・ウェッツエル
編まれた時点(1962年)で何十年も前の作品も収録しているという前書きがあって、本当に大昔の作品ばかり。さすがにオチもすぐに見えちゃうんだけど、意外に楽しめました。
アーカム・ハウスなんで、クトゥルーものもいくつ収録されている。クトゥルーは中学の頃に設定だけはまったんだけど、作品自体はあんまり読んだことがない。ネクロノミコンの貸し出しって、専門家でも簡単には読めないのかと思ってた。門外漢でもかなりあっさり貸してもらえるみたい(笑)
さて、お気に入りは、
・『ハーグレイグの前小口』
蔵書室を守るためには、それを売ろうとしている叔母を殺すのさえためらわない愛書家。
無事、彼は叔父の蔵書を受け継ぐ。
ある日、行きつけの古本屋で働いている店員がほとんど無理矢理やってくる。
しかし、彼女は予想外に本に造詣が深い様子。
見直したものの、ところが……
犯人を知らせる幽霊ものの1バージョンにすぎないんだけど、ちょっと毛色が変わってたかな。
でも、それにしては、この女性の行動がちょっとちぐはぐ。
・『ミドル小島に棲むものは』
恋人が乗った船が行方不明になり、必死の捜索を続ける男。
小さな無人島にその船が打ち上げられていた。
中は、さっきまで人がいたかのよう。
しかし、生存者の気配はまるでない。
はたして?
おお〜怖〜
物理的不可能な場所から顔が覗いているのはどうも苦手。
ホジスンはいつも『夜の声』を読もうと思って、部屋から見つからず、
ブックオフで買ってくるんだけど、また行方不明になるスパイラル。
・『カーパー・ハウスの怪』
妹と二人暮らしの男。
自動車事故を起こし、看病するが、妹はまだショックの模様。
さらに、近所の墓に工場を建てようとする男たちも訪れ……
オチはすぐにわかっちゃうんだけど、直接には書かず、かなり気味悪い。
これが一番面白かったかな。
・『理想のタイプ』
酒場で出会った男に、我々にとって理想のタイプだと言われる。
連れて行かれた場所は……
これも、何が起きているか全くわからず、よかったです。