ジュール・ヴェルヌの暗号

ジュール・ヴェルヌの暗号―レンヌ=ル=シャトーの謎と秘密結社

ジュール・ヴェルヌの暗号―レンヌ=ル=シャトーの謎と秘密結社

や、やっと読み終わった。もう読まなくていいんだ。えぐっえぐっ。
率直に言ってきつかった。ここんとこ、古地図やら暗号やらで攻めてきて、初の黒星。
面白そうな感じしたんだけどなー。


内容は、1891年レンヌ=ル=シャトーという南仏の寒村の教会で、四枚の古文書が見つかる。
その2年後、神父の羽振りが急によくなる。彼の財源は? 古文書の内容は? その地に伝わる埋蔵金なのか?
その謎をジュール・ヴェルヌは自分の作品の中に潜ませており、そして様々な秘密結社の符合もまた見出せる、というもの。
翻訳ということとジョルジュ・サンドやらドラクロワやらアカデミックな出典に騙されたけど、こりゃトンデモ本かなー。
徳川埋蔵金の本だったら読まんもんなー。


ひたすら、○○をアナグラムすると○○になる、○○を暗示していると思われる、
○○とは読めないだろうか、○○を表している、○○には○○が隠されている……
もー、400ページ近くそんな感じ。
小説として読もうかと思ったけど、文章がつまらんし。
フーコーの振り子』に出てきたトンデモさんが書いたような本なんだよな。


一番冷めたのは、真ん中あたりで『ネクロノミコン』という単語が出てきたこと。
そりゃ、ねーだろ。奇書でもせめて実在するものを出してくれよ。
4分の3くらいの位置で、アーネンエンエルベとシャンバラが出てきたのも痛かったな。
最初の10ページあたりで出しくれれば読むの止めてたのに(笑)


ちなみに、なんでヴェルヌが暗号を小説に隠したのかはよくわからん。