血界戦線 Back 2 Back 2 ─ゲット・ザ・ロックアウト!!

血が滾る作品で、ブルー基調の表紙とは珍しい。


それもそのはず。
今巻の主人公は氷の男スティーブン。
クールなナンバー2でありながら、苦労性で、K・Kと過去に何かあったんだろうなぁと匂わせ、時にはコミックリリーフ的な様々な顔を見せるキャラクターだけど、今回はそこに春風のような笑みがw
また、同時に、謎も多く、闇の私設部隊が再登場。『ロジャー・ラビット』*1のベビー・ハーマンを髣髴とさせるアインザークがお気に入り。再登場乞う!
クラウスとライブラのためなら、卑劣で残酷な手段も辞さない。敵に回すと恐ろしい男、という面がクローズアップ。


第二部になってからの最大の特徴は、常人のライブラメンバーと関係者が多く登場すること。それにしても、なぜゴーストバスターズ


「バッカーディオの雫」は『ヤングジャンプ』への出張読み切り。
これが傑作。
それにしても、上手い!
読み切り連載系のアクション漫画家としては極まった感じ。


出張版ということで、当然、初対面の人もいれば、前からの読者もいる。
その両者が同じように楽しめるように描かれているんだよね。
冒頭のレオとザップとチェインのギャグシークエンスは、いつものお約束ではあるんだけど、彼女が物体を透過できる能力の持ち主であることが紹介される。
ライブラの面々で、唯一1ページ目にも出ているし、ここでクローズアップされていることから、彼女が(今回の)主人公であることがわかる。


伝奇ものらしい珍妙な兵器で3ページ挟んで、そこからは馬鹿らしくも、世界の命運を賭けた怒涛の飲み比べ!
飲んでるだけなのに、アクションの読書感があるんだよね。


最大の見せ場であり、羞恥プレイであり、ストーリーの肝でもある見開きページが、冒頭のギャグシーンの回収であり、ラストのオチの前振りにもなっている。


クラウスさんだけが全く事態に気づいていなかったのは初読の人でも面白いし、ファンにはたまらん萌えですよw


お見事!
あとは、悪いこと言わないから、みんなスローンズ見ようぜ