今月は、『ケルベロス第五の首』に合わせたジーン・ウルフ特集


・『アメリカの七夜』……ジーン・ウルフ
崩壊後のアメリカにやって来たアラブの御曹司。
アメリカは遺伝子異常の奇形と廃墟だけの国となっていた。
そこで彼は、舞台に出ていた女優に一目惚れして……
風景は渇いて見えるのに、どこか、ねっとりとした空気を感じる夢幻的な物語。
気持ち悪い話だなぁ。
何が現実で幻覚なのか、信用できない語り手。
何日目が幻覚?
卵が一個減ってるはずなのに、最後の日まで食べられるのが変じゃない?
あれで、いいのか?
・『ラファイエット飛行中隊よ、きょうは休戦だ』……ジーン・ウルフ
フォッカーを復元したマニア。
ある日、空を飛んでいると、そこに南北戦争時代風の気球に乗った女性と出会い……
ゲティスバーグの春を愛す』とか『愛の手紙』系のお話。
向こうって、過去のものを復元することによって、過去を呼び戻すって感じの話よく目にするね。
・『ショウガパンの館にて』……ジーン・ウルフ
夫と子供を相次いでなくした妻。
そこに、保険屋からの調査員がやってきて……
正直、個人的にはイマイチ。
ところで、原題が『In the House of Gingergread』けど、Gingerbreadじゃないの?
・『名犬クランキー』……ロン・グーラート
以前は、大人気のロボット犬クランキーを作って人気者だったギルビー。
今では落ちぶれて、ロボット犬メンテナンス屋。
そこに、また番組をリメイクしたいという話が。
しかも、契約料は破格。
しかし、彼は金に困って、とっくにクランキーを手放していて……
浅倉久志セレクション


『近代日本奇想小説史』はちょっと趣向を変えて、戦後仙花紙本の話。
ヨコジュン、もう還暦ですか……


『銀河ヒッチハイクガイド』の撮影は順調に進んでるとか。


雑誌で初めて知ったんだけど、イラストレーターの畑農照雄さんが亡くなったそうだ。
69歳。
ショック……