体内の蛇

体内の蛇―フォークロアと大衆芸術

体内の蛇―フォークロアと大衆芸術

『体内の蛇』ハロルド・シェクター(リブロポート)読了。


アメリカの大衆文化――というより、ジャンクカルチャーを、フォークロアから読み解く、という、ちょっとトンデモ気味な本。
まー、要するに、映画『ウォー・ゲーム』は『魔法使いの弟子』、『悪魔のいけにえ』は『青ひげ』になぞらえることができる、というもの。
その論理の展開はどうかな、と思わなくもないけど、それなりに面白い。
かの有名な『ウィークリー・ワールド・ニューズ』にも1章割かれている。
これはまさに現代のフォークロアなのだから、無視すべきではない、と。つまり、東スポも研究対象にすべき、ということだ(笑)


これ読んでると、『チョーキングドーベルマン』とかの、アメリカの都市伝説の本が欲しくなる。買っときゃよかった。
よく聞く都市伝説も、たいていはバージョンが違うだけで、その源はあるわけだ。
海岸で怪我して、数ヶ月後に膝の皿の裏にフジツボがびっしりと生えている、というのは、
この本の題名にもなっている体内の蛇、という昔からある与太話の日本版ということだ。この辺を探ってくのも面白そうだな。


そうそう。私的去年知った衝撃ニュースの一つに、猫を電子レンジに入れたら爆発して、それで訴訟を起こした、という有名な話が実は都市伝説に過ぎなかったというのがある。
ずっと信じてたのに、10年前に出たこの『体内の蛇』にとっくに書いてありました。
みんな知ってたの?