CITY OF NIGHT
フランケンシュタイン支配 (ハヤカワ文庫 NV ク 6-13)
- 作者: ディーン・クーンツ,奥村章子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2011/06/05
- メディア: 文庫
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刑事のカースンとマイクルは、人造人間がニューオリンズの至る所に浸透していることに気づき、デュカリオンはヴィクターの研究所を突き止めようとしていた。一方ヴィクターは、新人種の殺し屋夫婦にカースンとマイクルの抹殺を命じた。そして人造人間の第一号であるデュカリオンが生き延びていて、自分を倒そうとしていることを知る。その頃、ヴィクターの支配下にある廃棄物処理場では異変が……激動のシリーズ第2弾。
1巻と同じ感想なんだけど、ノベライズ読んでるみたいだなぁ。よく言うならスピード感があるけど、悪く言えば薄味。
ただ顔見せは前巻で済んでいるので、元からのスピード感もあってストーリーは一気に進む。
神のごとく振舞っているヴィクターに対して、新人類たちが予想外の行動を取り始め、彼の制御が効かなくなっていく様子に、今後の展開に期待が持てる。また、新人類が変形したクリーチャーたちもなかなか楽しい。
その一方で、カースンとマイクルの描写に対して、薄味というクーンツの筆致の悪い面が出ているようで、刑事の印象が皆無。だから、カースンの父に対する想いや、孤立無援で法を破ってまでヴィクターを殺そうとするカタルシスも、ニューオリンズの人間が、どんどん人造人間と入れ替わっているのに、『盗まれた街』*2的なスリリングさもないんだよね。
あと、デュカリオンはテレポートできるなら、ヴィクターの屋敷に跳べばいいんじゃないの?
3巻でひとまずの区切りの模様(5巻まで出てる)