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フランケンシュタイン野望 (ハヤカワ文庫 NV ク 6-12)

フランケンシュタイン野望 (ハヤカワ文庫 NV ク 6-12)

『フランケシュタイン 野望』ディーン・R・クーンツ〈ハヤカワNV1233〉
クーンツはあんまり好きじゃないんだけど、あらすじにそそられて着手。

天才科学者フランケンシュタインによって創造された怪物は、現在まで生き延び、デュカリオンと名乗っていた。一方、フランケンシュタインも命を長らえ、ヴィクター・ヘリオスの偽名のもと、人造人間である新人種による世界征服を企み、ニューオリンズで研究を進めていた。だが、そこで凄惨な連続殺人が発生、デュカリオン、ヴィクター、刑事カースンとマイクルの運命が交錯する。巨匠が入魂の筆致で描く新シリーズ、開幕

う〜ん、やはりクーンツはイマイチはまらないなぁ。
もともと映像作品用に書かれたものだからのか、ノベライズのような読書感。よく言えばリーダビリティがいいんだけど、悪く言えば薄い。
こういうネタなら、個人的にはキム・ニューマンみたいな偏執性が欲しいんだけど、クーンツには全くそういうオタク気質が感じられない。
とは言え、単純なフランケンシュタイン博士vs.怪物ではなく、フランケンシュタイン配下の人造人間軍団も一枚岩でなく、博士に対する崇拝も均一ではない。またカースンの自閉症の弟や博士の予想外の人造人間たちの進化などネタはてんこ盛りで、これ以降の展開は確かに気になる。
LEGO者にとっては、巨大なお城がどうか変わってくるかも注目。