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艦長の子 (ハヤカワ文庫SF)

艦長の子 (ハヤカワ文庫SF)

『艦長の子』カリン・ロワチー〈ハヤカワSF1718〉
戦いの子 (ハヤカワ文庫 SF ロ 6-1)』の続編

父は戦闘輸送艦マケドニア〉の艦長、母は政治家、祖父はアースハブ政府の最高指導者の一人というライアン・アザーコンは、「もっともホットな独身貴族」として、常に人目にさらされる生活。あるパーティで彼の暗殺未遂が起き、同時に父が独断で異星種族ストリトと停戦に向けた会談を始めたというニュースが。ライアンの安全のため、無理矢理〈マケドニア〉に乗せられ、そこでジョスという青年と出会い……

物語は『戦いの子』のラスト前後から始まる。
前作は主人公の状況が慣れてくる頃に、また新しい状況にリセット、という繰り返しでなかなか乗れなかったんだけど、今回は主人公の立ち位置は定まっているので、物語は追いやすい。
しかし、受動的な立場にならざるを得なかったジョスの成長に比べて、ライアンは状況も性格も自己中心的で、わがままと同時に誰も自分のことをわかってくれない、というキャラなのでひじょうにいらつく。
3分の2以上がそんな調子で、終わり間際でやっと自分のなすべきことが見えてくるんだけど、その頃には3巻の主人公のことが気になって、そのままフェイドアウト(笑)。


10月に3巻が予定