THE ENORMOUS $10 and Other Stories

10ドルだって大金だ (KAWADE MYSTERY)

10ドルだって大金だ (KAWADE MYSTERY)

昨年、『クライム・マシン (晶文社ミステリ)』で辺りを騒がせたジャック・リッチー。その第二短篇集。
晶文社ミステリのあとを継いだKAWADE MYSTERYから無事刊行されました。
『10ドルだって大金だ』ジャック・リッチー〈河出書房新社 KAWADE MYSTERY〉読了

収録作品
・「妻を殺さば」The Green Heart
・「毒薬であそぼう」Play a Game of Cyanide
・「10ドルだって大金だ」The Enormous $10
・「50セントの殺人」The Fifty-Cent Victims
・「とっておきの場所」Remains to Be Seen
・「世界の片隅で」A Piece of the World
・「円周率は殺しの番号」Queasy Dose It Not
・「誰が貴婦人を手に入れたか」Who’s Got the Lady?
・「キッド・カーデュラ」Kid Cardula
・「誰も教えてくれない」Nobody Tells Me Anything
・「可能性の問題」Variations on a Scheme
・「ウィリンガーの苦境」The Willinger Predicament
・「殺人の環」The Connecting Link
・「第五の墓」The Fifth Grave

うう〜ん。
『クライム・マシン』に比べると落ちるかなぁ。
いつものように小咄基準で行くと、「10ドルだって大金だ」と「とっておきの場所」がお気に入り。
「誰が貴婦人を手に入れたか」は好きなんだけど、つい先日、元ネタを読んだばかりなので惜しい。
カーデュラものは「キッド・カーデュラ」のみ。
「誰も教えてくれない」から「第五の墓」の5作がターンバックルもの。
ターバックルシリーズはいいなぁ。『ああ探偵事務所』の探偵さんみたいね。
「第五の墓」はいつもと違って、彼の推理が見事に冴えるが、歯切れが悪くなるターンバックルが見もの。


関係ないけど、KAWADE MYSTERYのマークかわいいね。