サンリオSF文庫コンプリート!

(BGM:『ライトスタッフ』もしくは『びっくり日本新記録』のエンディング)
長かった〜
そんなわけで、コンプリート記念自作自演Q&A


Q:コンプリートおめでとうございます。何年くらいかかりましたか?


A:途中で飽きたり、面倒になったりして、結局7〜8年くらいかかりました。


Q:集め始めたきっかけは?


A:SF文庫なんて、ハヤカワと創元くらいしかないと思っていた青かった頃、サンリオSFというレアなものがあることを知って、とにかくハヤカワと創元に落ちてない作品を集めようとしたのがきっかけです。で、そこそこ集まってくるとコンプリートしたくなるのが、オタクの習性(笑)


Q:蒐集方法は?


A:足で探す、ネットで探す、交換(代理購入)、でしょうか。基本的には古本屋めぐりで集めました。効率と交通費とか考えると、ネットが一番いいような気もしますが、あんまり面白くないですね。しかも、掘り出しものは期待できないし。それでも、オークションなんかはいつもチェックして、安く買えそうなときにクリックしてました。


Q:一番最初に買った作品は?


A:古本屋の店員をやっていた頃、サンリオがまとめて入ってきまして、その時はまだ何がレアで、何が他社から復刊されているか覚えてなかったので、珍しそうな(変な題名の)作品を何冊か買いました。『ヨナ・キット』『2018年キング・コング・ブルース』『深き森は悪魔のにおい』……あとは覚えてません。


Q:では、最後に買った作品は?


A:ウェルズの『解放された世界』。『ザ・ベスト・オブ・P・K・ディック』も最後まで残っていたんですが、ディックがラストになるとモチベーションが下がるんで、せめて、ちょっとでもレア度が高いウェルズをラストまで我慢しました。好物を最初に食べるとダメという好例ですね。


Q:サンリオSF文庫というと高値のイメージがありますが、一番高かった作品は?


A:ラファティの『イースターワインに到着』。値段は内緒。ネット相場ではかなり安く手に入れたつもりだったんですが、弟から「それなら『ワンダと巨像』買ってよ」と言われ、初めて高いことに気づきました。グラム単位だと『エンパイア・スター』かも。


Q:逆に一番安く手に入れたのは?


A:ボブ・ショウの『去りにし日々、今ひとたびの幻』です。区役所のご自由にお取り下さいコーナーにありました。¥0ですね。


Q:コンプリートの決め手は?


A:旧保谷市の古本屋でディキンスンを2000円(×3冊)で見つけたのが大きいですねぇ。あとは京都の友人が『熱い太陽、深海魚』を買っといてくれたこと。『生ける屍』と『熱い太陽、深海魚』は手が出せる値段で見たことがありません。蒐集大詰めで、マイミクにいろいろと交換してもらったのも助かりました。まぁ、1冊1冊にドラマがあります(笑)


Q:思い入れのある1冊は?


A:復刊を読んでから手に入れたんですけど、『パヴァーヌ』は嬉しかったなぁ。一番最初に欲しいと思ったレアものなので。表紙買いでは『緑色遺伝子』。あとちょっと違いますが『最新版SFガイドマップ作家名鑑編』は今も活用してます。


A:読んでオススメは?


Q:え〜……ほとんど読んでません。


A:逆に、イマイチなのは?


Q:だから、読んでないってば!


Q:サンリオSFは印象的な表紙が多いですが、お気に入りは?


A:傑作が多いですけど、選ぶとしたら『歌の翼に』『緑色遺伝子』『猫城記』『飛行する少年』あたり。特に、角田純男画伯のイラストは非常に好きです。画集出ませんかねぇ。


Q:蒐集の思い出は?


A:行動範囲や交友関係が広がったこと。と多少はしおらしいことを(笑)。まぁ、いろんな古本屋に行って楽しかったし、今までに興味がなかった分野も目にするようになって、それもまた楽しかった。先程も言ったディキンスンを手に入れたときは強烈に覚えてます。埼玉中心に古本屋めぐりしていて、最後に寄った店に3冊(×¥2000)あったんだけど、金は7000円くらいしかなくて、レジ前で財布見てたら、500円まけてくれました。あと埼玉のわたぼこりが積もった古本屋とか、いつもまけてくれた武蔵小杉の古本屋とか、京都旅行で遭遇した古本市で11冊セットを買ったりとか、100円コーナーで10冊ばかりまとめて見つけたり……。8年も探してれば、いろいろあります。


Q:これから集めようとする人へのアドバイス


A:茨の道です(笑)。自分でリミットをつけること。上限を決めておかないと、金銭感覚がどんどんおかしくなります(現におかしくなりました)。同じく、いろんなお店を見て、値段とレア度を学ぶことも大事ですね。たいしてレアでないのに、どういうわけか出会えない作品もあったり、逆に相場よりも圧倒的に安く見つかることもあるので、その辺のバランスを見極めて、お財布を開けること。……と言いつつ、矛盾するようですが、滅多に見かけない作品も少なくなく、それがあったときは、多少高くても買っておかないと後悔するかも。


Q:最後に、これで一段落?


A:バージョン違いカバーは集めてないし、サンリオ文庫を集めるのも悪くないですね。でも、ソノラマ海外も揃いそうだし、SFマガジンも……