ANCHORESS OF SHERE

独房の修道女 (扶桑社ミステリー)

独房の修道女 (扶桑社ミステリー)

『独房の修道女』ポール・L・ムーアクラフト〈扶桑社ミステリー〉読了。


ケッチャム成分補完読書第二弾。


中世の雰囲気を残す、イギリスの田舎町シア。
そこに越してきた、マーダはある日、目を覚ますと、暗い独房の中にいた。
彼女はデュヴァルという司祭に監禁されてしまったのだ。
彼は、中世の隠修女クリスティーンのことを研究しており、
その経験と精神の道程を再現すべく、女をさらってきては独房に閉じこめ、
同じような体験をさせていたのだ。
今までにも数人がさらわれ、そして教化できなかったため、彼に殺されていた。
マーダはその強靱な精神力によって、デュヴァルに学ぶ振りをしながら数ヶ月を耐え、
ついにクリスマスの夜に独房から出されて一緒に食事をするまでに信用を得るのだが……


隠修女というのは、中世にあった信仰の一形態で、
修道女が狭い独房の中に入り、そこから外には出ず、
外界との接触も必要最小限しか取らないで、そこでずっと過ごすというもの。


ケッチャム度は期待はずれだったけど、
内容的には緊張感あふれててなかなか面白かった。
ただ、ラストはあまり効果的ではないような。
それと、途中で出てきた女の子はなに?