子供より古書が大事と思いたい

子供より古書が大事と思いたい

子供より古書が大事と思いたい

人並み以上には、本を見て、本を買って、本を読んできているけど、
これほどまで素晴らしい題名の本はそうそうお目にかかれないだろう。


『子供より古書が大事と思いたい』鹿島茂青土社)読了。


古本屋でこの背表紙を見た時、古典的表現だけど、稲妻が走ったね。
この題名に首肯しないやつは人間じゃないね。逆だって? 知らんよそなもん。
帯の文句からして、「買うも地獄、買わぬも地獄」だもんな。


さて、内容は古本ヲタクエッセー。
著者は19世紀のフランス挿絵本のコレクターなんだけど、そこに書いてあることは、全古本ヲタクを号泣させるに違いない。
一つのジャンルを征服すると次を探す、とか、購入金額の上限を決めたのは遠い昔の美しい思い出、とか、
都会は荒らされてるから地方の方がいいものが残っているんじゃないか……これらが、涙なくして読めようか!?(いや、読めない)
ちなみに、表題は、フランスの古城巡りをすると家族に偽って、古本屋に行くエッセー(笑)
というわけで、激オススメ!