Bloodrayne:The Third Reich

『ブラッドレイン 血塗られた第三帝国*1鑑賞


ハーフヴァンパイアがナチスと戦うって、なんて『ヘルシング*2
いや、ここで傑作漫画を口にするのするのはあまりに失礼。


なんか聞き覚えあると思ったら、同名ゲーム*3の映画化だったのね。どうりで珍妙な格好(笑)
というか、『ブラッドレイン』*4のリメイク!? 続編?


この映画を一言で表すなら、練度、に尽きる。


アンダーワールド*5を目指したいのはわかるけど、予算が足りないのがよくわかる。それを脚本、演出を練って仕上げるのが腕の見せ所でしょう。
それなのに、とにかく全てにおいて練度が足りない。


ヴァンパイア設定にはこの際目をつぶるとしても、他がヒドイよなぁ。
特に印象的なのが、脈絡も必要性もないレズシーンと、脈絡も必要性もないセックスシーン。あと、唐突なヴァンパイア狩りとか、意味不明な剣の隠し場所とか……。
そもそも、なんで剣が武器なの? ゲームだと説明があるのかもしれないけど、映画上では皆無。『ハイランダー*6も突飛な設定だけど、首を落とさない限り死なないという大前提があるから、現代で日本刀のチャンバラが成立する。
ツッコミどころとしての瑕ではなく、(悪い意味で)真面目に作ってない粗が目立ちす、不誠実という印象しか残らない。


いや、やはりヴァンパイア設定にも言及せねば。
ハーフヴァンパイアが太陽も平気で最強なのは、共通項として別にいいんだけど、“子”を作れちゃうのは反対だなぁ。さらに、その“子”にも太陽への耐性が受け継がれるとか、ナシでしょ?
あと、ラストバトルの盛り上がりのなさ(笑)あ、この世界のヴァンパイアは首チョンパすれば死ぬのか?


ところで、ヴァンパイアがボンテージ風ロングコートを着るようになったのって、何が元祖?


これで、『未体験ゾーンの映画たち 2012』は4本目。
映画としては『タッカーとデイル 史上最悪にツイてないヤツら』が別格レベルに面白いんだけど、未体験ゾーン度で図るなら、
『ラバー』>超えられない壁>『カウボーイ&ゾンビ』>『ブラッドレイン』>『タッカーとデイル』かなぁ。