症候群
- 作者: 西村寿行
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 1999/01
- メディア: 文庫
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古本屋の店員時代のトラウマ(笑)で、W西村は完全にスルーしていたんだけど、かなり鬼畜な話ということで、取り敢えず着手。
・「症候群」
謎の老人と巨人に拉致された男女たち。
彼らは強化ガラスの檻に全裸で監禁されていた。
老人は彼らの精神が崩壊していく様を観察しようとしていた……
・「癋見の顔」
残忍なニホンザルの略奪に遭う村。
しかも、そのサルたちは人間の女を犯すことを覚えていた。
廃村と化したそこに、逃げてきた不倫の男女。
復讐のために二人を追ってきた夫は、しかし、そのサルに妻を犯させることに興奮を覚えはじめる……
・「魂魄さながら幽鬼なり」
ガンによって、性器を摘出する羽目になった大手銀行のエリート。
彼は妻を愛していたが、徐々に二人の関係が亀裂が。
そこで、彼女をつなぎ止めておくため、性欲処理用に若い男を雇うことにするが……
・「馬鳴神」
東北の貧しい村。
男たちは出稼ぎに行き、残った妻たちは世話を任された男の者になる。
そんな母が許せない霊子は馬のアオとともに村を出る。
一方、その山に逃げてきた凶悪犯は、彼女たちと出会い……
・「濁流は逝く者の如し」
川で水死体となった見つかった経営者。
彼は、妾と親権争いをしていたため、彼女が疑われる。
遺体の腹部には巨大な歯形がついており、その謎は……
鬼畜系としては「症候群」と「癋見の顔」が、まぁ良かったんだけど、変な話を求めすぎるようになってしまったのか、両方とも一味足りない。犬は期待したんだけどなぁ(笑)
設定はいろいろだけど、普通に官能小説。エロを抜くと話が成立しません。思考が完全にマッチョで、続けて読むと辟易する。