WHOSE BODY ?

誰の死体? (創元推理文庫)

誰の死体? (創元推理文庫)

『誰の死体?』ドロシー・L・セイヤーズ創元推理文庫)読了。


正月読了第一弾からして非SF。今年を暗示してますな(笑)
先月読んだ『本の殺人事件簿』に載ってた「竜の頭の謎をめぐる知的冒険」で一気にやられて、セイヤーズのピーター卿シリーズを読むことに。
100円ですぐに揃うと思ってたら、意外にないもんだな。


1次大戦後のイギリス、貴族探偵ピーター卿を主人公にしたシリーズ。
著者も同時代人のため、さすがにトリックや話の進め方は古さを感じてしまうけど、個人的にはけっこう楽しめた。
今のミステリルネッサンスより、こういうオーソドックスなものの方が好みなのかも。


このピーター卿、稀覯本コレクターで最初はそれにそそられたんだけど、今となってはなんと言っても執事のバンター萌え(笑)。
これはアシモフの『黒後家蜘蛛の会』に出てくるヘンリー(給仕だけど)に匹敵するか!? 
「控えております、御前」ステキー!
ちなみに脳内ボイスは清川元夢


意外に面白かったのが、翻訳者の後書きで出てくるのが貴族ばかりだからその位階の訳し方に苦労したという話。
話の中でも、庶民を本当に下に見ている台詞などが出てきて、日本人にはイギリス内の二つの人種についてはピンと来ないね。