以前、SFの集まりで勧められて、ようやく着手。
とっとと読まなくてゴメン!
これは大好物の架空博物誌短編集じゃないですか! 特に、やはり表題作が白眉。これが他の架空博物誌と一線を画すのは、読んでいると架空と現実の境界が極めて曖昧になっていくんだよね。
もしかしたら、自分がこの山人の歴史を知らないだけで、本当に実在したのではないかという不安となんともいえない根源的な恐怖に襲われる。
そもそも、ドードーやニホンオオカミだって、ほとんど標本残ってないのに、「かつて存在していた」と信じている。そんな認識のズレを再確認させてくれる作品。