VICTORY OF EAGLES
- 作者: ナオミ・ノヴィク,那波かおり
- 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
- 発売日: 2013/12/20
- メディア: 単行本
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黄金の鷲の軍旗が英国の土に突き立った。ナポレオンがついに本土に上陸したのだ。だが、この国家存亡の機にテメレアと担い手ローレンスの姿はない。世界のドラゴンを救うため、命を賭した代価は、国家への反逆罪だった――テメレアよ、嘆きの淵より舞いあがれ!
毎年出ていた印象なんだけど、2012年は出てなかったのね。
原著では8巻まで出ていて、作者によると9巻で完結だとか。そこまで翻訳お願いします! できれば『サーズデイ・ネクスト』*1の続きも……(しつこい)
シリーズも折り返しということで、恋愛もののパターンに当てはめれば、そろそろ二人の間に溝、波乱が起きる頃合いなわけですよ。
そのお膳立てとして、4巻*2のラストでローレンスは反逆罪で囚われ、テメレアと離れ離れに。二人(一人と一匹)の再会が前半の山場の一つ。
再会出来て純粋に喜ぶテメレアだけど、ローレンスには暗い影が。さらに追い打ちを掛けるように、彼に幾つもの困難が振りかかる。もはや破滅的な方向にしか向かっていないローレンスがテメレアを笑顔を交わせるように戻ってこれるかが後半の山場(ロマンス的に)
物語的には、テメレアによる独立愚連隊の立ち上げと、最大の改変であるナポレオンによるイギリス本土上陸が大きな見せ場。
架空戦記としてナポレオン戦は面白いし、彼の侵攻が、ローレンスが壊れていくことに結びついていて、物語に奥行きが生まれている。
ドラゴンのキャラクターもそれぞれ印象深い。特にペルシティアは再登場してほしいなぁ。また、リエンの存在感は圧倒的。イスキエルカのむかつきっぷりは相変わらずで、それもローレンスの重圧につながっている。ローレンスカワイソすぎ。
次の舞台はまた未知の世界だけど、そろそろ濡れ場の登場の予感(ドラゴン的に)