Frankenstein's Army



『武器人間』鑑賞

ナチスドイツが死体と機械を合成する禁断の人体実験に手を染めたという設定で描かれるアクションホラー。第2次世界大戦末期の1945年、ソ連の偵察部隊がドイツの占領地域に潜入し、古い教会で大虐殺の痕跡を発見する。教会の地下には迷路のような通路が張り巡らされ、その先に隠されていた広大な研究室では、フランケンシュタイン博士の末裔が死体を機械を合成した不死身の「武器人間」を製造していた。オランダのCMディレクター、リチャード・ラーフォーストが大胆な発想で描き出した長編初監督作。

結論から言うと、あまあまジャッジで50点がいいところかなぁ。


開始5分ほどで、映画護身体質が危険信号を鳴らし始める。
モキュメンタリーの体を取りながら、ロシア人が英語を喋っていて、激しく萎える。そのくせドイツ人はドイツ語とか。POVとしても、その状況でそのカメラアングルはないだろ、という不自然さは目に余る。
戦争シーンもなんだかぼんやりしてるし、そもそも、肝心の武器人間がなかなか出てこず、それまでにかなり退屈で、この調子で最後まで行かれたらどうしようかと不安になる。


その頃になって、やっと、怪人軍団がどんどん出て来て、居住まいを正す。
ポスターにもなってる竹馬的なモスキートや、仮面ライダーのゴースター並に無理矢理感のある戦闘機との合体人間、壺と合体させられたハンスとか、なかなか楽しい。
博士の研究室に入ってからは期待していたとおりの映画になるんだけど、どうせヘタクソなモキュメンタリーにするなら、最初から博士の実験の様子だけで映画にすればよかったのに。みんなそれが観たいんだから。


せっかくナチス共産主義者の脳みそをチャンポンにした改造人間が出てくるんだから、彼には喋らせて欲しかったなぁ。「同志、ヒトラー」とか。
あと、みんなが驚くほどの高性能カメラを持っていた理由が出てこないのもなんだか。説明しないなら、はじめからそれに対して反応させなければ気にならないのに。


今年に入ってから、10本近くモキュメンタリー、POVを観に行ってるけど、『クロニクル』は飛び抜けて面白いことがよく分かる。