The Woman in Black

『ウーマン・イン・ブラック 亡霊の館』鑑賞
スーザン・ヒル『黒衣の女』*1を映画化。


ハリー・ポッター」シリーズのダニエル・ラドクリフが主演するゴシックホラー。19世紀末のロンドン。愛妻を亡くし、失意のどん底にいた若き弁護士アーサーは、事務所の所長に命じられた仕事のため、ひとり息子をロンドンに残し、とある田舎町に赴く。その町で最近他界した老夫人の遺言状を見つけ出さなければならないアーサーは、老夫人が住んでいた館に足を運ぶ。しかし、沼地に建つ館には異様な雰囲気が漂い、謎めいた黒衣の女がたびたび出没。やがて館の忌まわしい過去と、町の子どもたちが相次いで変死している事実を探り当てたアーサーは、恐るべき呪いの連鎖に巻き込まれていく。

ダニエル・ラドクリフの映画観るの初めて。


最初にハマーの名前が出て、「おおっ」となるわけですよ。
その期待通りに、ケレン味なく、クラシックな作り。東京12チャンネルの昼のロードショーを思い出しちゃう。クラシック故に、「そこ触ったら、なんか出てくるって」と堅実にびっくりさせてくれる。
それでいながら、ちゃんと、現在の「本当にあった心霊映像」的な演出も織り込まれていて、不気味な気配をうまく構築していて、懐古趣味に終わっていない。


以下、ちょっとネタバレ。


原作は未読なんでわからないんだけど、映画版の亡霊は、ある意味人知を超えていて、そこに人間の論理(映画的お約束)が通じないのがかなりいい。もう、決して向こう側のものには触れてはならないんだよね。ただ、どこに行っても現れる、という台詞があるのだから、ロンドンに帰っても良かったんじゃないかなぁ。
デイリー氏が部屋に閉じ込められるのは、息子がなんとか助けてくれたと解釈したけど、どうなのかな?
あと、取って付けたようなハッピーエンドなオチはイマイチ。