都内狸めぐり
実は、都内は妖怪スポットがかなり多く、今年は積極的に回っていこうかなぁ、と新年早々妖怪巡り第1弾。
ガイドブックとして便利な『日本妖怪散歩』の狸コースは前からやってみたかったので、今回はそれを参考にする。
まずは上野東照宮からスタート。
唐門に彫られた昇り龍・降り龍は左甚五郎作。
不忍池に水を飲みに行ったと伝えられる。
社殿の横に小さな社があり、そこに八〇八狸の総帥とも言われる栄誉大権現が祀られている。
もともとは大奥にあったが怪異をなし、その後も大名の手に渡るも収まらず、最終的に上野東照宮に納められて怪異を起こさなくなったという。
上を向いた変わった狸像。
他を抜く、ということで商売や学業にご利益があるとか。
鐘ヶ淵の多聞寺に向かう。
ここは隅田川七福神めぐりの一つでもあるので、なかなかの賑わい。
四国でも七福神めぐりあったけど、正月のイベント?
隅田川の河原には睨まれただけで病気になってしまう毒蛇がいて、さらに大木の根元には人々をたぶらかす妖怪狸がいた。
和尚と村人は狸を退治しようとするが、いたずらはひどくなるばかり。
夢の中でも脅かされた和尚が、本尊に祈ると毘沙門天が現れ、狸を退治した。
死んだ狸を哀れに思い、供養のために塚を作ったそうな……
毒蛇は!?
狸はいたずらだけど、毒蛇の方がやばくない?
それはさておき。
寺務所では狸の置物を分けてくれるけど、個人的には小さい福たぬきがオススメ。
途中でスカイツリーが。
南千住で降りて、誓願寺に。
この辺は、スポットが効率よく並んでおらず、行ったり来たり面倒。
誓願寺の隣にあった魚屋で、魚が度々なくなっていた。
古狸の仕業だと分かり、それを打ち殺してしまった。
その晩から怪異が起こるようになり、それは子狸が仇をなしていることがわかった。
殺された古狸を供養したのがこの狸獣塚。
亀有に向かう。
駅近くの見性寺。
明治のはじめ、一時間に一本しかないはずの汽車が何故か多い。
しかし、しばらくしてその噂がやんだ日、村人が線路で狢がたくさん死んでいるのを発見。
増えた汽車は狢が化けていたもので、本物の汽車に跳ねられてしまったのだろう、と塚を作って供養した。
泣ける話だ。狸(狢)の変化はメカニカルなものでも行けるのね。
その塚は今は残っていないが、石碑が立っている。
誓願寺と見性寺の逸話は、出処がわかんなんだよな。
境内に謂れも何も無いし、地元の昔話とかに出てくるのかな?
秋葉原に向かう。
柳森神社。
階段を下る作りは面白いね。
稲荷なんだけど、狛犬替わりのおたぬき様が。
境内社の福寿社に、桂昌院が信仰していた福寿神(狸)の像を祀られている。
八百屋の娘から将軍の生母になった桂昌院にあやかりたいという女性たちに崇められていた。
当初は江戸城内に祀られていたが、後に旗本の瓦林邸内に移され、明治維新に際して柳森神社で祀られるようになった。
川を挟んで、電気街の喧騒を離れて雰囲気いいので、行きやすいしオススメ。
今回はこれでおしまい。