私的ファンタジー論。
ファンタジーはマンガというジャンルの中でも、
かなり巨大なサブジャンル。
まぁ、ある意味、マンガ全てがファンタジーとカテゴライズできるような気がしなくもありませんが。
ファンタジーとSFの差は何か? ってのは大昔からの論争の種ですけど、
個人的には嘘に対する説明の有無かな。
同じ嘘でも、SFなら、そこに何らかの説明なりトンデモ理論なりが必要だと思う。
さらに言うなら、ファンタジーの方があり得ない物語、という感じ。
さて、そんな中で個人的にベストのファンタジーマンガだと思っているのは、『サトラレ』かなぁ。
考えていることが周りに洩れてしまう、という設定は別にどうでもよくて、
一人の人間のためにその他全ての人間が嘘を突き続ける世界ってのは、
絶対にあり得ない物語だと思います。
それから、『おせん』
なんというか、和の理想の世界ですね。
あのファンタジックな空気に酔います。
ついでに『シャカリキ』
日本人選手があんなに活躍してくれるのは……
とは言っても、ファンタジーマンガの主流は、
エピックファンタジー、ヒロイックファンタジーに類される異世界ファンタジー。
海外の小説だと、現実世界が舞台のものが結構ありますけど、
日本は異世界ものが圧倒的ですね。なんでだろ?
それを踏まえて、わたしが最高だと思っているのが『エルフを狩るモノたち』
日本のライトノベル派生型のファンタジーだと思うんですけど、これは凄いと思いました。
燃えるような恋をしていて耐火服を着ているか、
ブルーベリージャムで目からビームが出るとか、
英語が通じるとか、
どんな整合性のないことでも、
その全てが「ファンタジーだから」で片づけられる、最強のファンタジー。
これに勝るものはないでしょう(笑)
現実世界が舞台だと、須藤真澄さんの作品がいいですね。