ETHAN OF ATHOS

遺伝子の使命 (創元SF文庫)

遺伝子の使命 (創元SF文庫)

『遺伝子の使命』ロイス・マクマスター・ビジョルド(創元SF)読了。


惑星アトスは男性だけしかいない星で、子供は全て人工子宮から産まれていた。
しかし、その卵子培養基はすでに疲弊し、子供が産まれなくなりつつあった。
そのため、あらたな卵子をジャクソン統一星系から取り寄せたのだが、
届いたものはどこかですり替えられた廃物だった!
そこで、青年医師イーサンは新たな培養基のために、
クライン・ステーションに送り出される。
だが、そこでセタガンダの機密に巻き込まれ、危うく殺されそうに彼を救ったのは、
同じく諜報活動で潜入していたエリ・クインだった!
どうやら、テレンス・シーと呼ばれる何かを追っているらしく、
アトスに送られてきた廃物もかかわっているようで……


1年ぶりのマイルズ・シリーズ。
だけど、外伝なんだよね。
つまらなくはなかったんだけど、特に残るものもなし。
やっぱ、マイルズが出てこないとなぁ。前回の『ミラー・ダンス』がかなり面白かっただけに比べちゃう。


エリ・クィンが主人公なのは嬉しかったんだけど、実はメインキャラではなく、イーサンが主人公。
原題が『ETHAN OF ATHOS』だもんね。
初めて惑星外に出て、初めて女と会話するイーサンの姿が、
都会に出たら悪い女に引っかかるぞ、て感じなのが見所(笑)
やはり、エリはマイルズと一緒じゃないと、あまり彼女らしさが出てこないかな。


ラストでイーサンがエリに申し出るくだりが、
けっこう海外の女性SF作家を感じさせて、個人的には○。


表紙がイマイチ。
クィンはこんなんじゃないよ〜 


まぁ、本当に軽めの外伝。
アトスには住みたくねぇなぁ。