SHORT STORY COLLECTION
- 作者: シオドア・スタージョン,若島正
- 出版社/メーカー: 晶文社
- 発売日: 2003/07/11
- メディア: 単行本
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今年の夏に出た短編集。
スタージョンの短編集と言えば、『一角獣・多角獣』を筆頭に軒並み絶版。
値段もけっこう付いていて、『一角獣・多角獣』なんていまだに見たことないよ。
そんな中、ついに晶文社から新刊として本書が刊行。
さらに、河出、国書刊行会からも予定があるんだよね。
どうしたんだろ?
それはさておき、感想。
この短編集がたまたまそうだったのかどうかは知らないけど、
基本的なテーマはパートナーシップ。
でも、それ以上に強く感じたのは、独りは寂しい、という強い感情。
パートナーを失ってしまうことへの恐れ。
それを書き続けている感じがした。
スタージョンが何度も離婚しているというのと関係あるのかな?
収録作品で気に入ったのは、なぜか『そして私のおそれはつのる』。
SFじゃないんだよね。
中国の仙人的なばあさんが、不良少年の中に才能を見出して、
彼を自分と同じ道を歩ませようとするが……
と言う話。
ついでにアンソロジーから、『ゆるやかな彫刻』も読む。
高圧電流によるガンの治療、盆栽、男と女、という脈絡のないテーマの短篇。
なぜだか、魂が震えた。
今さら、
スタージョン、凄いよ。