MIRROR DANCE

ミラー・ダンス〈上〉 (創元SF文庫)

ミラー・ダンス〈上〉 (創元SF文庫)

ミラー・ダンス〈下〉 (創元SF文庫)

ミラー・ダンス〈下〉 (創元SF文庫)

今までで一番長く、そして、一番面白かったかも。
とにかく途中でだれることがない。

あの、マイルズのクローン、マークが主人公。ジャクソン統一星系のクローンを救出するために、マイルズの留守を狙って、マークがネイスミス提督として艦隊を動かしてしまう。しかし、経験不足から、マークは進退きわまる。なんかとマイルズたちが間に合うが、彼はマークをかばって死んでしまう。唯一の希望として冷凍保存するものの、脱出の際に遺体が行方不明。このまま見つからなければ、マークはなりたくもない皇帝継承者。さらに、マイルズの両親に触れ、申し訳なくなったマークはマイルズを見つけるために行動を起こす。

やはり、これは今回の主人公マークのおかげだろう。
マイルズの出番はそれほどないのだ。
クローンだったマークが、自分の力を知り、自分のアイデンティティを探していく物語。
ミラー・ダンス』の題名通り、マイルズもまた、記憶喪失になってしまい、自分の破片を取り戻そうとする。
常に計算高く行動するマイルズに比べて、マークはかなり魅力的に見えた。マイルズもひねてて好きだけどね。
考えてみると、恋と冒険、挫折と成功って、昔ながらの騎士物語のパターンなのね。


次は『アトスのイーサン』楽しみ。
ただ、上下巻各1000円は高いよなぁ……


創元は最近、マイルズもヴァルデマールも定期的に出してくれるようなので、かなりポイントアップ。
あとは、あれの4巻……出ないよなぁ。がっくし。