「四億年の目撃者」シーラカンスを追って

「四億年の目撃者」シーラカンスを追って (文春文庫)

「四億年の目撃者」シーラカンスを追って (文春文庫)

『「四億年の目撃者」シーラカンスを追って』サマンサ・ワインバーグ(文春文庫)読了。


昔っから、シーラカンス好きなのよ。油壷の展示会にも、よみうりランドの水族館にも行ったし(ローカルで失敬)。


ラティメリアは発見者のラティマー女史、カルムナエは発見場所のカルムナ川河口、
スミスは彼女の魚類学の恩師であり、シーラカンスと断定したスミス博士から。


物語は発見したところから始まり、シーラカンス研究に大きな足跡を残したスミス博士の人生、そして、現在に続くシーラカンス探索。
小難しい漢字だらけの生物学の用語は出てこず、
シーラカンス研究者たちの物語として展開していくから読みやすい。
後半、生きたシーラカンスの初めての写真を撮る話が出てくんだけど、これは『ニュートン』で見たやつかな。
このときは興奮したね。昔はあまり思わなかったんだけど、シーラカンスはかなり変わった形をしている。
と同時に、子供が描くような、いわゆる普遍的な魚のイメージという形でもあるような気がする。
この辺がそそられる原因かも。


驚いたのはまだラティマーが元気だと言うこと。
そして、ショックだったのはスミス博士の劇的な死因。


ちなみに、日本は悪者として登場する(笑)
シーラカンスフェチには強くオススメ。そうでない人にも、それなりにオススメ。