後世のファンタジー研究者・コレクターのために、〈プラチナ・ファンタジー〉の画像を上げとく



〈プラチナ・ファンタジイ〉は、ハヤカワ文庫FT唯一と言っていい叢書内叢書。


しかし、〈プラチナ・ファンタジイ〉の名前は本体のどこにも記されておらず、帯にあるだけ。
帯がなければ、他のFTと全く見分けがつかない、研究者泣かせのシリーズw


世界幻想文学大賞、英国幻想文学大賞受賞作を含む、質の高い単発作品を紹介していく」というお題目のもとに創刊されたかは不明。
なにせ、この文言が入るのは後期の『キンタナ・ロー』*1(の帯)以降。
ただ、創刊された2004年当時は、シリーズ物でラインナップが埋め尽くされていたので、FT最初期の硬派(と言うと語弊がありそうだけど)なファンタジーを出していこうという思いが見える。


リンク、プリースト、ジョイスが収められている時点で叢書のカラーは伺えるし、一冊目の『魔法使いとリリス*2も原ファンタジー感を与えてくれる非常に質の高いファンタジーだった。
〈夢の文学館〉に感触は似ていて、事実『魔法』*3の文庫化はここでなされる。まさか『エヂプト』もこれで? と淡い期待を抱いたんだけど…
一年余り、10冊で終了し、後に晴れて独立した叢書として単行本で再スタートするものの、こちらも7冊でストップ。
好みの作品ばかりだったので残念。