PARANORMAN



『パラノーマン ブライス・ホローの謎』鑑賞

コララインとボタンの魔女」のライカ・エンターテインメントが手がける3Dストップモーションアニメ。300年前に魔女狩りの現場になったと言われている町、ブライズ・ホローに暮らす少年ノーマンは、死んだ人たちと会話することのできる能力をもち、そのせいで周囲から変わり者扱いされていた。そんなある日、ノーマンは疎遠になっていた叔父から、ブライズ・ホローには「魔女の魂」が封印されており、その魂が悪霊を呼び寄せて町を滅ぼそうとしていることを知らされる。死者と話す能力をもった者たちが何代にもわたり町を守ってきたことを知り、叔父からその役割を受け継いだノーマンは、封印された魔女の正体を解き明かし、町を守るために立ち上がる。

コララインとボタンの魔女*1を経て、ティム・バートン臭は完全抜け、しかし、ボンクラで、ホラーが好きな少年とホラーな事件による物語をしっかり構築。
ストップモーションアニメを見る度に、ハリーハウゼン神の「人形アニメはファンタジーと相性がいい」という御言葉を思い出すんだけど、ホラーも同様で、手触りか感じられるのがいいんだよね。


ノーマンの境遇、ゾンビかわいそ過ぎ、魔女の正体、という展開の根底にある問題が共通しており、すべての因果関係がちゃんと解けていく過程が巧い。
ただ、思いの外、友達が活躍しないのが残念。ニールのホッケーマスクは楽しみだったのに。ノーマンもボンクラ風だけど、かなりしっかりしてるし。


それはさておき、ストップモーションアニメのクオリティは素晴らしい。
なめらかすぎて、CGと見分けがつかないレベルに近づきつつあるのは好き嫌いがわかれるか。
立体プリンターでパーツを作ったそうで、それによって表情の造形が増やせたとか。


初日の夕方に見たんだけど、10人も入っておらず、すぐ終わっちゃいそうなので、ストップモーションアニメ好きは、何はなくとも行きなさい。