Like someone in love

『ライク・サムワン・イン・ラブ』鑑賞



アッバス・キアロスタミ監督による「日本映画」


あらすじ以前に、その存在すら知らずに観に行ったんだけど、これはアタリ。


メインキャラクターは、デリヘルのバイトをする女子大生、彼女を呼んだ老学者、彼女を束縛気味の恋人、の三人。

誰が「いい悪い」、というのではなく、敢えて言うなら「強い弱い」。
主に、三人を二人づつ組み合わせた会話劇で進んでいくんだけど、彼らの関係は三すくみになっていると同時に、その時々によって立場の優劣が入れ替わる。
また、それ以外にも、冒頭のバーでの詳細不明だけど胡散臭い言い合い、おばあちゃんの留守電でいたたまれなさMAX、とこちらの感情をアップダウンさせる。
それらの高低差が生むエネルギーが推進力となって映画は進んでいく。


何があるわけでもないのに、全編に漂う不穏な空気、緊張感は半端無く、見終わってグッタリ。
ラストは結構びっくり。


隣に住んでるババアのウザさは天下一品(笑)