2012年12月号
- 作者: 早川 浩
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2012/10/25
- メディア: 雑誌
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特集翻訳は2本
・「幻のモデル イースト・エンドのロマンス」……ヒューム・ニスベット
安酒場で、理想のモデルを見つけた若き画家。
彼女は大酒飲みで気まぐれだったが、なんとか絵を描き上げる。
しかし、その時彼女は……
以前掲載された「ヴァンパイアの娘」*1でも同じ感想だったんだけど、古さが味わいになってなくて、どうにももっさりした印象。
「謎のメイジー」……ワート・ゲラー
古い屋敷の女主人の世話係としてやってきた少女。
しかし、そこの主人はオカルトの研究家らしく、不気味なことばかりが起こる。
しかも、過去の世話係はみんな死んでしまったという。
彼女は何とか逃げ出そうとするが……
こちらも古い作品なんだけど、題名にも偽りなく、なかなか楽しめた。
不気味な屋敷、いわくありげな住人、謎の現象、とパーツは揃いながら、本当に「♪カーイカイカイ」な屋敷だった、という変化球(直球?)
風間賢二氏によるゴシック解説は、モキュメンタリーについての方が記憶に残ってしまった。
でも、確かに『紙葉の家』*2はゴシックで、モキュメンタリーの傑作。
特集外の翻訳として、アプルビイものの「鍵」と、警部レオポルドものの「被害者は誰だ?」の2本掲載。