1968年8月号


この年から「特集:幻想と怪奇」の名前になる。


・「悪魔の契約」……ロード・ダンセイニ
 競馬で勝てるよう、悪魔と契約した男。
 しかし、当てても、様々な理由で金は稼げず……
 展開は好きなんだけど、オチがイマイチ。


・「牝猫ミナ」……ジャック・ヨネ
 野良猫を可愛がる、変わり者の女ヨネ。
 ある日、やくざ者と同棲を始め……


・「ダーク・ボーイ」……オーガスト・ダーレス
 分校に赴任してきた女教師。
 そこに、名簿のない少年がいて……
 普通に良い話。


・「水際」……ロバート・ブロック
 刑務所で同房だった男の妻に会いに来たラスティ。
 ブロンド美人ということだったが、太って話とぜんぜん違う。
 ただ、彼が大金を隠したという話さえ本当ならばいいのだが……


・「義眼」……ジョン・K・クロス
 美男子の腹話術師に恋した女。
 何度も劇場に通い、ついに彼と二人きりで会えることに。
 この号では、これが一番のアタリ。


・「海への悲しい道」……ジェラルド・カーシュ
 突然、何がなんでも50ポンドという大金が欲しくなった仕立屋。
 無心も上手くいかず、ついに家賃の取り立て屋を殺してしまい……
 カーシュ作品ではそんなに好きでないんだけど、最近の現実の事件では当たり前のようになってしまった、理由もなく突然キレる、という状態を描いているのかな?