武士道エイティーン

武士道エイティーン

武士道エイティーン

『武士道エイティーン』誉田哲也文藝春秋
ついに最終巻?

とうとう3年の夏。香織と早苗は全国大会での試合を約束する。同時に、進路を考える二人。勝負の行方は? 進路は? 武士道は?

目カラ、熱イ、水ガ……


武士道については『17』で語り終わっているので、残るは香織vs.早苗、香織vs.レナのエピソードだけ。
3年が夏で引退するように、本も半ばの全国大会がクライマックスで、残りは長いエピローグ。この彼女たちの決着が、ベタなんだけど、涙腺直撃ですよ。
やはり、この物語の主人公は香織だよなぁ。武士としても、人間としても、彼女の成長が素晴らしい。しかし、早苗がいなければ香織も変わらなかったわけで、まさに魂の絆。
レナとの死闘でも、香織は大きくなった人間性を見せ、それと同時に、剣道スポーツ化への課題を投げかける。


基本的に3巻での二人の物語は全国大会しかないんだけど、今までになかったそれ以外の物語が面白い。それは、緑子、桐谷先生、吉野先生、美緒を主人公にしたエピソード。それぞれの武士道(緑子以外)が描かれ、それはやはり香織と早苗が求めるものにつながっていくことになる。また、ある意味誰よりも厳しい戦いをしているのが緑子で、彼女の隠れツンデレっぷりがもお!(笑)やはり、吉野先生は桐谷先生とつながるか〜。


そして進路。
自らの歩むべき道が見えた彼女たちは本当に羨ましい。


物語はこれ以上書かれるちゃうと蛇足かなぁ。
その後は「それはまた別のお話」でいいんじゃないでしょうか。
まぁ、それを覆すくらいの傑作続編も期待したいけどね。


コミック版は香織のイメージがなんか違うんだけど、眼鏡はいいね(笑)
原作よりも緑子と巧が絡んでくるのかな?