2009年2月号
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2008/12/25
- メディア: 雑誌
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第20回「SFマガジン読者賞」海外部門
1位「もろびと大地に坐して」……コニー・ウィリス
2位「商人と錬金術師の門」……テッド・チャン
3位「眠りの宮殿」……ホリー・フィリップス
4位「十億のイブたち」……ロバート・リード
4位「葉と花の王国」……ジーン・ウルフ
4位「両替官とアイアン卿」……ダニエル・エイブラハム
てっきり、チャンだと思っていたので、この1位はビックリ。なんだ、みんなラブコメ好きなんじゃん(笑)
個人的には、「両替官とアイアン卿」が1番かなぁ。とんちファンタジーだけど。
翻訳は1本。
・「フルーテッド・ガールズ」……パオロ・バチガルピ
成長を止められ、身体をフルート化された双子の姉妹。彼女たちを改造した女領主は、長年の訓練の末、ついに二人を披露する。しかし、姉のリディアは……
バチガルピの描くディストピア的未来は、グロテスクで魅力的。
この作品も同様で、かつエロティック。全裸の姉妹が、しっかり抱き合いながら、体内にいくつも埋め込まれた楽器に息を吹き込むなんて、読みたくなるでしょ?(笑)
世界の設定はおぼろげにしか見えないんだけど、文字通り身も心も領主に支配された世界、そこから自由を得ようとする少女の決断、短いながら印象的な作品。早くも、2009年度のベストかなぁ。
「大森望の新SF観光局」は、年間SF傑作選
ベイリーの思い出。
「デッド・フューチャーReMix」は、オニール計画のつづき。
リアルにSFだなぁ。
「SF挿絵画家の系譜」は、水野良太郎
アメコミタッチなのに、筆致が日本、という感じで印象的。
「サはサイエンスのサ」は、金融工学とこっくりさん
「センス・オブ・リアリティ」は、
金子隆一は、お休み
香山リカは、「生きた証」
「MAGAZINE REVIEW」は〈F&SF〉誌
"The Roberts"マイケル・ブラムライン
"Pump Six"パオロ・バチガルピ
が面白そう。
来月は2008年度・英米SF受賞作特集