MAGIC LESSONS

あたしをとらえた光 (ハヤカワ文庫 FT ラ 3-2)

あたしをとらえた光 (ハヤカワ文庫 FT ラ 3-2)

『あたしと魔女の扉』*1のつづき。

母が言っていたことはウソだった。魔法を持つものは魔法を使って早死にするか、使わずに精神を病むしかないのだ。魔法のドアでオーストラリアに戻ってきたリーズンは、NYで友達になったJ・T、隣人のトムと共に、祖母エズメラルダの魔法の教えを受けることに。しかし、異様な動きを見せるドアに飲み込まれたリーズンは、再びニューヨークに。そこには、人間とは思えない、魔力に満ちた老人が……

魔法が病気のように扱われ、魔力を使っても使わなくても悲惨な人生しかない、と衝撃的な結論を叩きつけられた前巻。
多少は予想していたものの、思春期と魔力が不可分に絡まった衝撃の展開。
これにより、魔法か狂気か、という選択肢以外に家族や人生も加わり、さらに魔力を持つ者たちの未来もリーズンの肩に掛かってきそう。
また、エズメラルダが全能の賢人ではなく、たとえそうだとしても、ブレイクと結果的には同じ行動に走ってしまう、実はかなり生々しいキャラというのもいい。
続きが気になるけど、このボリュームでちゃんと風呂敷が畳まれるのかが心配。