THE WINDS OF MARBLE ARCH and other stories
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『マーブル・アーチの風』コニー・ウィリス〈早川書房プラチナファンタジイ〉
日本オリジナル短篇集。半分既読。
収録作品
・「白亜紀後期にて」In the Last Cretaceous
どんどん予算が削減される古生物学部。
老教授は絶滅した説を延々と授業し、駐車場は常に見つからない。
一致団結すべきだが……
個人的には「からさわぎ」の方が好きかなぁ。
・「ニュースレター」Newsletter
ナンの一家・親戚は、毎年長いクリスマスレターを書いている。
書くことがたいしてない彼女は今年も内容に頭を悩ませる。
そんな中、想いを寄せる同僚が、クリスマスシーズンなのに、みんないい人になっている、と言ってきた。
二人は、宇宙人の侵略だと疑い、調べ始めるが……
クリスマスレターって、イマイチわからない。
日本で言う、年賀状みたいなもの?
・「ひいらぎ飾ろう@クリスマス」deck.halls@boughs/holly
lリニーはクリスマスプランナー。
クリスマスも近いある日、資産家らしい老婦人から依頼を受ける。
彼女はクリスマスらしいクリスマスを送りたいとのこと。
甥はプランナーを雇うことに反対らしいのだが……
・「マーブル・アーチの風」The Winds of Marble Arch
例会に参加するため、20年ぶりのロンドンを訪れた夫妻。
愛する地下鉄に向かったトムは、そこで爆風のようなものを感じる。
しかし、他には誰も感じていないらしい。
会場で、旧友たちに出会うが、耳にするのは病気や離婚という話題ばかり……
・「インサイダー疑惑」Inside Job
オカルト批判の雑誌を発行するロブが、助手のキルディに誘われて行ったインチキ女霊媒師が、突然お客たちに暴言を吐き始める。
それは、オカルトやニセ科学を批判していたジャーナリスト、H・L・メンケンの霊が取り憑いたのだった!
本人しか知らないようなこと喋るものの、それを信じるわけにはいかないロブだが……
「最後のウィネベーゴ」のように、滅び行くものへの愛、その抵抗を描く作品がある一方で、SFガジェットや皮肉っぽいくすぐりを織り交ぜつつ、オチはコテコテのラブコメ、そしてドタバタ、という作品との匙加減がいい感じ。
そんなわけで、個人的お気に入りは「ひいらぎ飾ろう@クリスマス」と「インサイダー疑惑」
べ、別に、ラブコメが好きっていうわけじゃないんだからねっ!