HELLO SUMMER, GOODBYE

『ハローサマー、グッドバイ』マイクル・コーニイ〈河出文庫コ4−1〉
幻の名作、サンリオSFから新訳刊行!

家族とともに、夏休暇を過ごすために港町パラークシにやってきた政府高官の息子ドローヴ。彼は1年間想い続けてきたブラウンアイズと再会する。お互いの気持ちを再確認する二人だったが、隣国との戦争の影が忍び寄り、極秘計画が二人の間を裂こうとしていた……

初めの方は、異星を舞台にした、一夏の冒険、恋、成長物語で、大人の事情と戦争の影を重ね合わせた別れで終わるのかと思いきや、ラスト間近になって「おおっ! SFだ!」
不穏な影があちこちに散りばめられ、それが後半で思っていたものとは違う形で実体化するのにはしびれる。
ラストは寒くなるにつれ、てっきりロリンへと変化したわけではないの? いや、それだとつながらないか。やたらと人間っぽいし、寒さに強そうだし、なにより異星だから、そうだと思ったんだけどな〜
個人的には、ドローヴもブラウンアイズも、どうも好きになりない。中盤のツンデレ化したリボンに萌え(笑)
是非続編も期待したいな〜


ところで、この題名とカバー絵に勘違いして、なぜかベストセラー。SFの夏が終わり、ミレニアムが訪れるなんてことになってくれないものだろうか?(なんだそりゃ)