ARROWS OF QUEEN

[rakuten:book:12178742:detail]
『【新訳】女王の矢』マーセデス・ラッキー中央公論社ら1-1〉いつか創元から出ると思っていたTHE HERALDS OF VALDEMAR 三部作が、よもやの中公新書から刊行。
内容を忘れちゃうから、3冊揃ってから読もうと思ってたんだけど、それ以前に置いたところを忘れちゃいそうなので着手。

抑圧的で、閉鎖的な辺境の砦族。そんな中で、本が好きなタリアは異端的存在。13歳の誕生日、家族から結婚を迫られたとき、夢にまで見た〈使者〉の〈共に歩むもの〉が目の前に現れる。タリアは今の生活から逃げるようにして、〈共に歩むもの〉を本来の持ち主に返すため、〈使者学院〉へと向かう。しかし、その〈共に歩むもの〉は〈使者〉の中でも特別な存在〈女王補佐〉を探していたローランであり、彼女こそが選ばれしものだったのだ。慣れない生活に戸惑いながらも、徐々にうち解け、才能を開花させていくタリア。しかし、〈女王補佐〉排斥派は執拗に彼女を追い詰めていく……

教養文庫版で読んだんだけど、全く覚えてなかったので再読。
THE MAGE WINDS三部作ではチョイ役のタリアが主人公のシリーズ。
THE MAGE WINDS三部作が規模が大きい割には薄味に対して、こちらはタリアの成長に焦点が絞られているので、キャラを追いやすく、物語もまとまっている。ただ、ボリューム的にあと半冊分くらいあってもよかったような。もっとタリアの成長とエルスペスのしつけの様子が読みたかった。
我が儘なクソガキのエルスペスも、後に成長してあんなことやこんなこともしちゃうのか……(笑)
この頃、ケロウィンはどうしてるんだ?


創元はいつ出るとも知れないから、他のヴァルデマールものも中公から出して欲しいな〜
でも、創元からは今の続きを、中公からは過去の話を出してくれた方が、歴史が重層的に見えてきて面白いかも。