1981年5月号

特に特集号ではないんだけど、奇想系ショートショートが多い号。


・「茶飲み友達と殺人と」……ネドラ・タイア
 意地悪な大家をどうやって殺そうか、毎日のように相談している親友同士の老婆。
 実現できるはずもないのだが、ある日……
・「ある11月の夜」……ジャック・ウェッブ
 強盗に遭ったときのことをいつも想定しているライル。
 ある日、実際に遭遇してしまい、考えている通り、鞄を投げ渡す。
 しかし、強盗はそのまま去らず、さらには発砲してきた!
 おまけに、強盗は増えてて
・「ノー・ストーリイ」……ドナルド・E・ウェストレイク
 あるクラブの夜。 
 新参者の若者が何か話そうとすると、それを遮って、長老が話し始める。
 一次大戦中のある夜、みんなでたき火を囲んでいると、若者が……
・「メアリー」……ジョン・コリア
 芸達者な豚と旅をしている青年。
 彼は途中立ち寄った村の少女と結婚するが、世事に疎く、妻に手も出そうとしない。
 毎日、豚の世話ばかりで……
・「脱走計画No.19」……ジャック・リッチー
 刑務所のベテラン囚人。彼は同房の親友と様々な脱走計画を練っている。
 ある日、唯一の脱走囚が捕まって戻ってくる。
 彼は、所内に顔が利くベテランを仲間にして、一緒に脱走しようと言う。
 その手口とは?
・「世紀のギャグ」……ウイリアム・バンキアー
 傑作のギャグが思いついたサラリーマン。
 人気ナンバー1のコメディアンに売り込みに行くが、追い返されてしまう。
 しかし、テレビを見ると彼のギャグが。
 悔しいが、これがチャンスだと、またアイデアを持って行くと、それも……。
 とうとう彼が取った手は?
・「大鴉が言った」……レイ・ラッセ
 ポー収集家だった父の唯一の遺産は、ポーの作品が掲載された雑誌。
 生前、父のライバルだったコレクターから、それを譲ってくれと持ちかけられる。
 ポーに関する問題を3問出すから、答えられれば大金を、出来なければただで手放せと言う。
 容易に手に入る雑誌なのだが、彼がほしがる理由は?


みんな小粒なんだけど、それなりに楽しめました。
お気に入りは、「茶飲み友達と殺人と」「脱走計画No.19」「世紀のギャグ」「大鴉が言った」あたりかな。