PARADISE MOTEL
- 作者: エリックマコーマック,Eric McCormack,増田まもる
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1994/09
- メディア: 単行本
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そのエリック・マコーマックの、今のところ唯一の邦訳長篇。
文庫に落ちるような気もするけど、我慢できずにネットで購入。
『パラダイス・モーテル』エリック・マコーマック〈東京創元社〉読了
子供のころ、祖父から聞いた話。
彼がパタゴニアへ航海したとき、同僚から聞いた話。
ある医師が妻を殺し、その手足を、四人の子供の腹の中に隠したと言うのだ。
今では祖父の作り話だと思っているが、面白半分に、調べ物が好きな友人に、その事件や四人が今ではどうなっているのか調査してもらう。
一方、私は取材に向かった先で思いがけない名前を聞くことになる……
ピンと来ると思うけど、「パタゴニアの悲しい物語」の長篇化した作品。
私が祖父から聞いた四人のその後を人から聞いた話、で長篇と言うよりオムニバスかな。
奇妙な四人の語り手が語る、四兄妹の奇妙な死。
そのそれぞれに『隠し部屋を査察して』に出てきた短篇がちょっとずつエピソードとして使われている。
そんなわけで、『隠し部屋を査察して』を読んだ後だと、ちょっとインパクトは薄いかも。
それでも、Aさんが語るBさんが語るCさんの話、という信用度がどんどん薄れていく構成と、
やはり、切除、切開をテーマにしたグロテスクなエピソードの数々はかなり好み。
結構気分悪くなります(笑)
「ってゆうか」という拍子抜けするようなラストも、またいい。
これ、合わない人は徹底的にダメだろうなぁ。
"The Mysterium"は出ないの〜?