2006年9月号

今月は『ダン・シモンズ特集』


翻訳作品はシモンズの2本。
・『アヴの月、九日』
 〈最後のファックス〉を間近に迎えた古典的人類。
 ペトラとピンカスの友人、サヴィは姿を見せていなかった。
 彼女は、自分の研究のため南極に身を潜めていた。
 そこで眠ると、スコットたちノルウェイ隊の夢を見る。
 それは……
 『イリアム』前日譚。
 う〜ん。さっぱりわからん。
 ラスト間近のヴォイニックスたちの姿はなかなか鳥肌もの。
 『イリアム』も読んじゃおうかと思ったら、『オリュンポス』は来年なのね。
 それが出てからまとめて読むか。
・『カナカレデスとK2に登る』
 エベレストに密登山しようとしていたジェイクたち3人のチーム。
 しかし、国連に見つかり、取引を持ちかけられる。
 そのころの地球には、“聴聞者”と呼ばれる、巨大な蟷螂のような異星人がいた。
 その一人、カナカレデスともにK2に登れと言うのだ。
 彼らは全く科学技術のことなどを教えてくれず、
 登山の間に聞き出して欲しいと国務長官は命じる。
 はたして、カナカレデスの目的は?
 登山もので散々言い古された、陳腐な台詞なんだけど、ラストはしびれる。
 泣けます。


「デッド・フューチャーReMix」は、お休み


「SF挿絵画家の系譜」は、柳柊二(後篇)
なんか、もう1回くらい読みたかったなぁ。
個人的には柳柊二といえば妖怪図鑑。
妖怪画展が8月にやるそうなので見てこようかな。


「サはサイエンスのサ」はDNA解析
合成生物っていうネタは好きだけど、
実際作っちゃうのは、やはり一瞬言葉が詰まっちゃう。 
「センス・オブ・リアリティ」は、生物の分類学の話。
馬もネコもコウモリも親戚ですか。


「SF BOOK SCENE」はSF/ファンタジイ長篇
"Old Men's War"が面白そうだと思ったら、早川文庫で出る予定だとか。


「MAGAZINE REVIEW」は〈アシモフ〉誌
"Are You There"ジャック・スキリングステッド
"Unbending Eye"ジム・グリムズリー
"The Walls of the Universe"ポール・メルコ
が面白そうだった。