2005年8月号

S-Fマガジン 2005年 08月号

S-Fマガジン 2005年 08月号

今月は映画に合わせて『宇宙戦争特集』
翻訳はエッセイを含めて4本。


・『人類戦線』……ケン・マクラウド
 世界中で対アメリカの政治活動やゲリラ活動が行われている現代。
 アメリカは宇宙人と契約しており、その科学力を利用しているという噂だった。
 ゲリラのジョンは、金星人と名乗る長身の美女を捕虜にするが……
 初訳の作家。
 IFものなんだけど、どこに着地するのかと思ったら、そこでしたか、という感じ。
 よくあるネタの組み合わせなんだけど、読んでる最中は気づかなかった。
・『コールダー・ウォー』……チャールズ・ストロス
 定年もそろそろ見えてきたCIAのロジャーは、突然、秘密組織の参加を求められる。
 ソ連が地球外の力を使った軍備を整えているらしい。
 また、イラクの方でも、古代より存在する地球外文明の門があるとの噂だ。
 アメリカとしては、先制されないように世界中を暗躍していたが……
 けっこう好みなんだけど、これ『宇宙戦争特集』と微妙にそぐわなくない?
 ○○○○○神話(ネタバレになっちゃうんで)ものは、
 最近、素材として、こういう使い方になってるのね。
 わかる人は、南極で気づくかな?
 ところで、アッチェレランドシリーズは、まとまって翻訳出ないの?
・『百万年の人間』……H・G・ウエルズ
 進化した未来人類のことを書いたエッセイ。
 いわゆる未来人のイメージはここに始まってる。
・『ふたりのウエルズ――火星人最初の襲来』……ウィリアム・テン
 ラジオドラマ『宇宙戦争』についてのエッセイ。


「サはサイエンスのサ」は脳のデータ化の話。
SFネタとして、勉強になります。


「SF BOOK SCENE」はメディア関連書
ハロウィーン研究書の紹介。


「MAGAZINE REVIEW」は〈インターゾーン〉誌
ジェイスン・スタッダードの『Winning Mars』が面白そう。