2005年8月号
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2005/06/25
- メディア: 雑誌
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実はミステリマガジンを新刊で買うの初めて。
翻訳が多かったので購入。
・『夢の番人』……チャールズ・ボーモント
偉大な博士とその助手。
助手は全く研究を教えてもらえないのだが、
その断片から、博士が発表しようとしている事実に気づく。
それをやめさせようとするが……
ノスタルジックなSF、という感じ。
ボーモントの亡くなり方は、何度読んでも衝撃的。
・『独裁者の友』……エドワード・D・ホック
アラモ砦を攻めあぐねる、サンタ・アナ。
そこに、馬に乗った老騎士が現れ、攻め方を教えようと言ってきた。
ショートショート。
個人的には、これが一番好き。
・『鏡像』……ロッド・サーリング&ウォルター・B・ギブスン
長距離バスを待つ女性。
そこに、自分と全く同じ姿、同じ行動の人物が見える。
しかし、周りの人間は何も気づかない。
はたして……
ロッド・サーリングだし、もろに『トワイライトゾーン』な話だなぁ、と思ったら、
ノベライズでした。
放映時の邦題は「めぐりあい」
・『J=ラインに乗って』……ゼナ・ヘンダースン
自然がなく、管理された未来。
何もかもが嫌になったある日、トゥイストは交通機関のJ=ラインを適当に乗っていくと、
着いた場所は、空も川も草木もあった……
遠くに去ってしまったノスタルジー。ゼナ・ヘンダースンらしいSF。
・『バーニーが言わなかったこと』……デイヴィッド・J・ショウ
チンピラのリフ。
ボスのライバルは墓に埋められるとき、巨大なダイアモンドをつけたままらしい。
それを掘り返してこいと命じられ……
こちらは、『トワイライトゾーン』ではなく、『クリープショー』って感じかな。
・『魔法の国の女王』……アラン・ブレナート
家出をしてきた老女。
彼女はディズニーランドにやって来て、そこで暮らしたいと望む。
物寂しい感じが何とも言えず、これも良かった。
・『ミント・コンディション』……ニーナ・キリキ・ホフマン
シシーは、過去に跳び、そこでレアなアイテムを入手するのが仕事。
今まで失敗したことがなかったが、いつも組まされるのは要領の悪い新人ばかり。
しかし、彼女は、後催眠によっていいように使われ、
その記憶を今まで消去されて来たことに気付く!
ニーナ・キリキ・ホフマンはファンタジーのイメージしかなかったから、意外な感じ。
向こうの女性作家が書く、タフガイな女性キャラクターは、いつも思うけど逞しい。
今月号はSFマガジン以上にSFでした。
『ファイト・クラブ』の作者、チャック・パラニュークのインタビュウが面白かった。