THE END OF ALICE
- 作者: A・M・ホームズ
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2004/04/27
- メディア: 文庫
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ケッチャムが翻訳されなくなってから幾星霜……
(平積みだけは最近よく見かけるけど)
その寂しさを紛らわせるために、手に取ったのが本書。
二十数年間服役している〈わたし〉。
彼の元には、その犯した罪の特異さ故に、毎日手紙が届く。
しかし、彼が文通しているのはただ一人〈彼女〉だけ。
〈彼女〉は大学二年生。
〈彼女〉は12歳くらいの少年が好きで、毎日のように物色しており、
ついに機会をとらえ、彼と少年と接触する。
〈彼女〉からの手紙。
〈わたし〉の読者への語りかけ。
〈わたし〉の回想。
〈わたし〉の刑務所での生活。
〈わたし〉の妄想。
それが切れ目なく続き、なんともねっとりと淀んだ空気を作りだしている。
果たして、〈わたし〉が犯した罪とはなんなのか?
そして、〈彼女〉は?
ロリ、ショタ、ホモ、近親相姦。
半歩ずれたら、フランス書院な感じもするけど、
エロいと言うよりキモい。
かなり生理的嫌悪感を催す。
万人向けじゃない。
解説読むと、幼児虐待問題への問題提起らしいんだけど、
それなら、ケッチャムの『オンリーチャイルド』の方が強烈。
ちなみに、表紙はかなり素晴らしいとおもう。