THE DAVINCI CODE
- 作者: ダン・ブラウン,越前敏弥
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2004/05/31
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世界で話題になったベスト・セラーをようやく読了。
ヴァチカンでの事件から1年後。
ラングドンはパリに講演に来ていた。
その夜、ルーヴルの館長、ソニエールと会うことになっていたのだが、連絡が来ない。
その代わり、警察から呼び出され、ソニエールは美術館内で殺されたと知らされる。
しかも、彼は死の間際に自らダ・ヴィンチの「ウィトルウィヴス的人体図」と同じポーズを取り、
奇妙な暗合を残していた。
ソニエールの孫で、暗号解読班のソフィーは、祖父が暗号に秘密を記していることに気づくが、
ファーシュ警部はラングドンを犯人と疑っていたのだ。
真犯人と、ソニエールの知らせようとしていた秘密を追って、ラングドンとソフィーは逃亡を図る。
どうやら、ソニエールは、聖杯を守り続けていると言われる秘密結社シオン修道会の幹部だったらしい。
暗号は聖杯を示しているのか?
ラングドンは暗号を解き、真相に近づいて行くが、背後からはファーシュ警部が。
さらに、事件の黒幕、導師も迫っていた!
陰謀論は事実のこじつけ。
この作品も、どこまでホントかウソかわからないけど、その史実の連鎖が見事。
前作に続いて、よく考えたなぁ、という感じ。
現キリスト教が握りつぶし、改竄してきた原初キリスト教の物語。
今回は『最後の晩餐』がキーで、ネットで画像を調べながら読んでしまった。
あれ、ホントかなぁ。凄い。説得力ある。
個人的には、テーマとネタは凄いけど、小説としては前作の『天使と悪魔』の方が面白かったかな。
確かに、騒ぎになった理由も良くわかる。
ただ、どうしても、日本人には、キリスト教の絡んだ陰謀ものは、西欧の人みたいには受け止められないからなぁ。
これが事実だといつか証明されたら、本当に大騒ぎになるだろうけど、日本は別に反応ないだろしね。
今回も蘊蓄たっぷり。
個人的にはアメコミに出てくる「ヴィラン」の語源が「満へぇ」。
読んでて思い出したんだけど、昔読んだ『ジュール・ヴェルヌの暗号―レンヌ=ル=シャトーの謎と秘密結社』って、これと同じような内容だったな。
ただ、向こうは物凄くトンデモ臭く感じてしまったのは、やはり作者の技量なんだろうな。