ANGELS & DEMONS

天使と悪魔(上)

天使と悪魔(上)

天使と悪魔(下)

天使と悪魔(下)

『天使と悪魔(上下)』ダン・ブラウン角川書店)読了


ダ・ヴィンチ・コード』がどうしても読みたかったんだけど、
やはりシリーズ1弾から、というわけで……お、面白ぇ〜。
一気に読んでしまいましたわ。


宗教図像学者ラングドンのもとに、1枚のファクスが届く。
それは無残な死体の写真だったが、その胸には歴史の中に消えたはずの秘密結社イルミナティの紋章の焼印が。
一路、送り主のセルン(欧州原子核研究機構)に飛ぶラングドン
そこで殺された研究者は、反物質の大量生成に成功しており、殺人者によってそのサンプルが盗まれたのだ。
反物質は強大な破壊力を持つ。
どうやらそれはヴァチカンのどこかに隠されてらしい。
しかも、ヴァチカンでは次期教皇選挙が行われており、4人の最有力候補が行方不明になっていた。
殺された博士の娘、ヴィットリアと共にヴァチカンに向かうラングドン
ラングドンは、ヴァチカン記録保管所に収められた、ガリレオの『図表』に手掛りがあると信じて、
場所を特定できながらも今一歩及ばず、誘拐された枢機卿が1時間ごとに殺されていく。
その胸には、地水火風の焼き印が。
さらに、ヴィットリアも誘拐されてしまう。
世界中の注目はヴァチカンに集まり、刻一刻と反物質対消滅の時間は迫っていた。
そんな中、セルンの所長コーラーがヴァチカンに降り立つ。
反物質の場所がわかったというのだが……


ちょっとご都合主義っぽいような……と思いつつも、それを補ってあまりある蘊蓄と、先を読まずにはいられない展開の速さ。
ウンヘルト・エーコマイクル・クライトン、ていう肩書きで紹介されたらしいけど、
エーコは大袈裟としても、たしかにジャック・ライアンみたい。
ヘルニーニに隠されたイルミナティの仕掛け。これってどこまで史実で、創作なの?
イネミナティの焼き印のデザインも無茶苦茶カッコイイし。
よくでてるなぁ。
すらすらと読み進めながらも、教皇選挙、ルネサンス美術、秘密結社の知識が盛り沢山。


澁澤龍彦のエッセイにはまった人なら絶対楽しめるし、そうでなくても、十分に面白いはず。
秘密結社、反物質、ヴァチカン、禁書、この辺の言葉にピピピッと電波を受信した人には、是非オススメ!


何となく、映画っぽいなぁ、と思ったら、映画化の話もあるそうで。