『アフター0 Neo』

『黄昏の達人』
 K大で数学の講師をしている西田祐一は76歳。
 彼には「リーマン予想」の証明という夢があったが、
 脳の衰えは止められない。


 いつもパソコンで手伝ってくれる梶山雪夫が、
 ある日、計算の間違いを指摘してきた。
 数学はさっぱり苦手だったはず。
 彼は自分の頭がよくなったせいだと言うが……


 それきり姿を見せなくなった梶山の家を訪れた西田が見たのは、
 数式だらけの部屋と人が変わった梶山だった。
 彼は、痴呆症の特攻薬を自分に投与したところ、頭脳が明晰になったという。
 そして、1週間で「リーマン予想」さえも証明したのだ!


 『アルジャーノンに花束を』以降の「作られた天才」もの。
 普通に『アフター0』らしくて面白かったです。
 ただ、最近のは科学偏重に対する警鐘、的な話が多い気がしますね。
 昔みたいなほのぼのか、大木みたいな幻想綺譚ものも読みたいなぁ。


 こんくらいの頁数が一番読みやすいかも。