リーグ・オブ・レジェンド−時空を超えた戦い−」を観てきた。
まー、邦題がダサダサなんてのは言い飽きたので、それはよしとしよう。
最初の『ザ・リーグ』よりはましだ。
時空は超えてないけど。


さて、感想。
娯楽映画としては及第点なんじゃないかな。
それなりにテンポよくて、個人的には『マトリクス リローデッド』より退屈しなかった。
原作と、その映像化作品を比べて語るってのは全くのナンセンスだけど、オレはヲタクなんで、やっぱ比べちゃう(笑)


映画としてはいいんだけど、原作では当時を舞台にした作品とのリンクがあちこちで激しくて、それが全くと言っていいほどないので、ヲタクがニヤリとできるような場面がない。


メカがかなりげんなり。
ノーチラス号のデザインが全く違うんだよなぁ。カッコいいんだけど、デカ過ぎ。
それより、戦車とか自動車が出て来るのが。オーバーテクノロジーが中途半端なんだよね。空飛ぶ船とかなら気にならないんだけど、タンクなんて現実より10年ばかし早いくらいだから、時代違うじゃんっていうツッコミの方が先に来ちゃう。ミサイルもなんかなぁ。


主人公のアラン・クォーターメイン。
ハガードの『ソロモン王の洞窟』などの主人公。
演じるのはショーン・コネリー
クォーターメインはインディ・ジョーンズの原型だから、この配役は○だと思う。
ただ、原作のクォーターメインは、かなり落ちぶれていてるのに過去のマッチョなプライドだけは高く、役に立たない象撃ち銃をいつも持っていて、ウーマンリブのミナの尻に敷かれていて、陰ではあのクソ女みたいな事を言いつつ、実はミナたんハァハァなイカスキャラなんだけど、普通に年取った冒険家っていうのが面白くない。
今までマッチョな役ばかりやってきたコネリーにこそ、是非とも演じてもらいたかった。


ミナ・ハーカー。
『吸血鬼ドラキュラ』のヒロイン。
原作ではかなりウーマンリブ的なキャラクターとして描かれているんだけど、映画では女吸血鬼。
それはそれでいいんだけど、そうするなら、太陽の下ではいつも日傘差してるとかくらいしてほしかった。


ネモ船長。
『海底20000マイル』の主要キャラ。
かなりカッコイイキャラなんだけど、『ロード・オブ・ザ・リング』のレゴラス並に美味しいところ持って行きすぎ(笑)
連射銛撃ち銃を期待してたんだけど、拳法の達人。う〜ん。


ジキルとハイド氏。
原典はロバート・ルイス・スティーヴンソン。
原作だとかなりダメ男&野獣なんだけど、映画では結構いい奴。


透明人間は、H・G・ウェルズではなく、映画では別人。
版権がらみらしい。
CGがめんどくさいから、あまり喋るシーンは出してもらえなかったと見える(笑)


版権がらみと言えば、英国諜報員キャンピオン・ボンドは、最初は出るはずだったんだけど全カット。007は版権が凄い厳しいらしい。原作者のムーアは祖先でもなんでもないよ(笑)って言ってたんだけどね。もしかしたら、最初にクォーターメインを呼びに来た奴がボンドかな? 名前違って、そこしか出てこなかったけど。


ドリアン・グレイはオリジナルキャラ。
まー、おもしろキャラだったからいいかな。


問題はトム・ソーヤー。
凄い浮いてるよ。
何がおかしいって、トム・ソーヤーってスパイじゃないじゃん。
名前だけ借りて、設定が別物ってのが変なんだろうな。
クォーターメインの親子関係の修復みたいなテーマを盛り込みたかったから、青年キャラは欲しかったんだろうけど。
これなら、切り裂きジャックとかルパンとかにしてほしかったなぁ。


ファントムって何?
オペラ座の怪人』?


以下、ネタバレあり。
Mの正体は原作通り、モリアーティ教授。
ただ、若すぎるよ。
クォーターメインはなんで分かったんだろ? ヒゲ?


ラストは、空のアップが映ったから、これは原作通りに、火星人のUFOが降って来て終わりかと思ったのに、残念。
あれは、やっぱ、クォーターメインが生き返るの?
2作るのかな?