フランスコミック・アート展



 フランスコミック――バンド・デシネ作品の原画などが展示されています。
 バンド・デシネというと、日本で知られているのは、
 メビウス、ビラル、ちょっと(大幅?)軸がずれて『タンタン』のエルジェくらいですかね。
 アメコミの邦訳もけっして多いとは言えませんけど、
 バンド・デシネは輪をかけて情報がない。
 だから、ある程度の概観がわかったので勉強になりました。


 バンド・デシネの原画は、日本の漫画に比べると、倍くらい大きい。
 雑誌はほとんどなく、アルバムと呼ばれる単行本がメインで、
 細密画のような描き込みには、あの大きさが必要なんでしょう。
 そんな中で、スクイテン(仏読みだとシュイテン)の原画が目の前で見れたのは、
 まさしく眼福。


 無料で学芸員によるスライド説明を聞くことができるのですが、
 そこでスクイテンの創作風景の映像を見ることができました。
 原作者が隣にいて、コマ割りなんかも指示していました。
 アラン・ムーアもあんな感じなのかな?
 ネームの時点でかなり細かく書きこんでいて、「それくれっ!」て感じ(笑)
 しかし、驚いたのは、パステルや色鉛筆で色を塗って、
 その上からペン入れしていること!
 あれ、失敗したらどうすんの?
 『謎の都市』シリーズ集めようかな。読めないけど。
 そうそう。その学芸員さんが、
 『Donjon』シリーズをアマゾン・フランスでやっと手に入れた、
 と嬉しそうに言ってました。ヲタだからね(笑)


 SF・ファンタジーの原画はかなり見たんですけど、
 風刺ものとかは、字が読めないからあまり真面目に見ませんでした。


 8/31まで川崎市民ミュージアム
 それ以降、滋賀県立近代美術館横山隆一記念まんが館でやるそうなので、
 興味がある人は是非オススメ。