古本綺譚

古本綺譚 (平凡社ライブラリー)

古本綺譚 (平凡社ライブラリー)

珍しく非SF本。
一頁目の
「この世にあって誰も見たことがないような本を掘りだしたいと、凄いような奇跡を夢みているのが愛書家で、
そういう本を入手して売って儲けたいと、常にまじめに考えているのが古本屋である」
という一文に惚れて購入した。


三部構成で、1部はエッセイとも短篇とも取れる古本屋の物語、
2部がかの狂聖・芦原将軍をめぐる古本屋と愛書家の話、
3部が古本にまつわる話、といったところ。
個人的には3部の目録と古本に挟まっている紙くずの話が面白かった。


そう言えば、かなり前の話だが、古いハヤカワJA(眉村卓だったかな?)を手に取ると、
自然にページが開く。栞代わりに何か挟まっているのはよくあることだが、
なんとそこには20年以上前のものと思しき葬式の写真が!
ぎぇぇぇ〜
さすがにぞっとして買うのをやめる(『猫城記』だったら買ってたかも(笑))。
話は逸れたが、まぁ、ざっと読み終わるし、書痴は読むべし。