The Call



『ザ・コール 緊急通報指令室』鑑賞

誘拐された少女からの通報を受けた911緊急通報指令室のオペレーターが、声だけを頼りに少女を救出しようと奮闘する姿を描いたサスペンススリラー。ベテランオペレーターのジョーダンは、ある女性からの不法侵入者の通報が悲劇的な結末に終わり、悲嘆に暮れていた。自分の人生を見直そうと思案していたジョーダンだったが、そんな折、連続殺人鬼に誘拐された少女ケイシーが、車のトランクから命からがら911に電話をかけてくる。ジョーダンは、これまでの経験と知識、自分の能力の限りを尽くし、電話の声だけを頼りに少女の救出にあたる。監督は「セッション9」「マシニスト」のブラッド・アンダーソン。誘拐された少女ケイシーにアビゲイル・ブレスリン

中盤までは、ワンシチュエーションものの佳作くらいには数えて良さそう、という好感触。
ただ、終盤がなぁ……
好みとしては、オペレーションセンターから出ないで解決して欲しかった。『音の手がかり』*1みたいなことをやってくれるのかな〜、と思いつつ、期待ハズレの方向に。
特にラストは、復讐モノならアリだけど、この作品ではやめて欲しかったなぁ。『サイドエフェクト』*2といい、こういうのが流行りなのか? 『パトレイバー』は特車二課が内海さんを追い詰められないからこそ、いいのに。
キック・アス*3のラストもそうか。一線を越えないで欲しいんだよなぁ。

A Horrible Way to Die



『ビューティフル・ダイ』鑑賞

2011年トロント映画祭などで話題になり、13年に全米拡大公開された「サプライズ」のアダム・ウィンガード監督が、10年に製作したサディスティックスリラー。脱獄し殺人を繰り返しながらかつての恋人のもとへ向かう殺人鬼の現在と、2人が愛し合っていた過去の姿を交錯させながら描く。恋人が殺人鬼であることを知ったサラは自ら警察に通報し、愛を終わらせたが、そのことがきっかけでアルコール依存症になってしまう。一方、サラの通報により投獄されたギャレットは、看守を殺して脱獄。猟奇的で残虐な本能を抑えることができず、殺人を繰り返しながら、かつて愛した女サラのもとへ向かう。

ラストの展開は『サプライズ』よりも驚きがある。


ただ、明らかにわざとやってる(と思う)家庭用カメラ的な画面が非常に疲れる。
下手なパンにズーム、著しく近いピント、シリアルキラーだった恋人を通報し、アルコール依存症になった主人公の不安感を表してるのかなぁ、と思ってあげるものの、ちょっと意図がわからない。
また、シリアルキラーの恋人も過去と現在で見た目があまり変わらず、時間軸がわかりにくいのも難。


まぁ、実は純愛モノというちょっと変な映画。
これでカメラがよければなぁ。

『どこからも彼方にある国』アーシュラ・K・ル=グィン〈あかね書房〉¥350
『風の漂流者』フランソワ・ブルジョン〈講談社〉¥950
『スペースクラフト -21世紀の宇宙船』スチュワート・カウリー〈講談社〉¥500
『宇宙遭難 -宇宙にただよう幽霊船』スチュワート・カウリー〈旺文社〉¥500
宇宙大戦争』スチュワート・カウリー〈旺文社〉¥500
『スターライナーズ -23世紀に活躍する宇宙船』スチュワート・カウリー〈旺文社〉¥500