ビルマの竪琴

ビルマの竪琴 (新潮文庫)

ビルマの竪琴 (新潮文庫)

ビルマの竪琴竹山道雄新潮文庫

ビルマの戦線で英軍の捕虜になった日本軍の兵隊たちにもやがて帰る日がきた。が、ただひとり帰らぬ兵士があった。なぜか彼は、ただ無言のうちに思い出の竪琴をとりあげ、戦友たちがが合唱している“はにゅうの宿"の伴奏をはげしくかき鳴らすのであった。戦場を流れる兵隊たちの歌声に、国境を越えた人類愛への願いを込めた本書は、戦後の荒廃した人々の心の糧となった。

映画は見た記憶ないし(1985年版*1も)、あらすじもちゃんと知らないなぁ、と着手。


伝聞の伝聞で、これ、「信用出来ない語り手」もの?(また……)
水島の手紙を読む隊長のことを、語り手から作者が聞いてる、という構成。


「オーイ、ミズシマ、イッショニ、ニッポンヘカエロウ」で有名な今作ですが、最大のクライマックスは、水島vs.食人族のシークエンス。


三角山の玉砕から生き延びた水島を救ってくれたのは原住民だった。
戦中は見たことがないようなごちそうを振る舞われ、回復していく水島。
しかし、実は彼らは食人族で、水島を太らせて食べるつもりだったのだ!
火炙りにされ、流れる汗をまんじゅうにつけて食べる食人族!
これで最後か!? と覚悟を決めた瞬間、強風が吹き……


続きは読んでのお楽しみ。
ちなみに、この食人族の村で僧侶にジョブチェンジ。装備は過去の食事の残り(たぶん)


ここ実写化されてるの? 荒れ狂う精霊! 水島がかき鳴らす竪琴! 『三十三本の歯』*2にも通じるオカルトバトルがあって、ホント、面白いんだけどな。